猛烈なファイトで釣り人を虜にする近海最大級のルアーターゲット、キハダマグロ。釣り上げた時の達成感と喜びは至極のものですが、釣れることは稀であって、釣れないのが普通と言われているほど釣果の低い最難関のルアーターゲットです。ではキハダマグロをルアーで狙うにはどのような準備が必要なのでしょうか?
キハダマグロをルアーで釣るための7つの準備
季節や状況によってキャスティング、ジギング、エビングなどキハダマグロをルアーで狙う方法は変わってきます。それぞれの道具立てはどのようなものが必要でしょうか?それではキハダマグロをルアーで狙うための準備について説明をしていきます。
①リールの準備
準備で一番重要かつ迷うのはリールではないでしょうか?
キャスティングのリールは20kg超えのキハダマグロがヒットした場合、一気に200m以上持って行かれる可能性もありますので、最低でもPE4〜5号が300m以上巻けて長時間ファイトにも対応できるドラグ性能の良いスピニングリールが理想です。具体的にはダイワではソルティガやキャタリナ(4500~6500番)、シマノならステラやツインパワー(8000~18000番)などが良いでしょう。 ジギングとエビングのリールはPE4号が300m以上巻けて、MAX10kgほどで滑り出しに優れたドラグを持つスピニングリールです。具体的にはダイワではソルティガやキャタリナ(4500番)、シマノならステラやツインパワー(8000番)がお勧めです。
またどのリールでもライントラブルやブレイクに備えて、必ず替スプールを準備してください。
②キャスティングで狙う場合
ロッドはキハダマグロが警戒しない距離からでも狙えるよう7~8.5フィートくらいのキャスティングロッドが中心でして、ラインはPE4〜6号、リーダーは100~130LB(25~32.5号)で長さは3mが標準です。 ルアーはカタクチイワシやトビウオなどそのときのキハダマグロのエサによってヒットする形は変わりますので、どのような状況でも対応できるよう10~20cmまでのサイズを揃えたシンキング、フローティングは必ず用意しましょう。フックは安全を考慮してバーブレスにしてください。 そして、タックルが揃えば練習です。キャストがきちんと出来なければせっかく訪れたキハダマグロをヒットさせるチャンスも水の泡です。事前に海岸などで十分練習して50mほど遠方の狙ったところに投げられる技術を習得しておいてください。
③ジギングで狙う場合
ロッドは60~100g前後のメタルジグをスムーズにしゃくり続けられる軽さと強さを併せ持った5.5~6.5フィートくらいのジギングロッドです。ラインはPE3~5号、リーダーは50~100LB(12.5~25号)で5m以上が良いでしょう。それは取り込み寸前のキハダマグロに船縁で突っ込まれて船底にラインを擦ってブレイクさせないためです。
メタルジグはセミロングタイプの200g前後でフルシルバーやピンクシルバーなどが定番のカラーです。フックはフッキング性能が高いダブルバーブフックをお勧めします。
④エビングで狙う場合
ロッドとラインはジギングで狙うときと同じものでも結構ですが、必要な物はストレート天秤、フック、ワームです。40cmほどのストレート天秤にオモリ代わりに200g前後のメタルジグを装着し、天秤先端より80LBほどで3mのリーダーを接続して、その先にピンク系やケイムラのワームを取り付けます。フックはキハダマグロの口にしっかりハリ掛かりし、歯によるハリス切れを予防するネムリバリが良いでしょう。
⑤対大型魚の専用装備
キハダマグロのような大型魚を釣り上げるには否応なしに長期戦になりますので、体力を少しでも温存させるための専用装備が必要です。
ギンバルベルトはバットエンドをカップに固定すればポンピングも行いやすくなり、長期戦の疲れを軽減させてくれます。 グローブがないと数回投げただけで指先が痛くなり無理をすると皮が剥けてしまうことがあります。また大事なタックルを海に落とさないようにしっかりとグリップさせる役割もありますし、釣れた魚を押さえるときに負傷するのを防ぎます。 プライヤーは取り込んで暴れるキハダマグロから噛まれたり、針が刺さったりする事故を防ぎます。
⑥安全対策は万全に
挑む相手は近海最大級のキハダマグロです。その猛烈なパワーで海に引きずり込まれたり、不意のトラブルに巻き込まれる可能性も考えておかないといけません。ライフジャケット、キャップ、偏光グラスは必須の安全3点セットです。
ライフジャケットは一瞬の不注意で転落した際にも着用の有無は命運を決定付けます。キャップは照りつける太陽の光から視界を保持し、不意のトラブルからも頭部を守りますし、偏光グラスも太陽と海面からの反射からくる紫外線から目を保護してくれます。
⑦天候対策も考えて
寒さ対策としても考えられますが、キハダマグロをヒットさせるチャンスの時に雨が降ってきても釣り続けるためにレインウェア&長靴は必要です。キハダマグロを釣りに出る船はかなりの沖合を走ります。風の影響と波のうねりで大きく揺れることもありますので、船に弱い方は酔い止めを服用しておきましょう。
⑧フットワークを軽く
とにかく情報が命です。「キハダマグロが釣れた」という情報が入ってきたら、早速次の日に船宿に予約を入れるフットワークの軽さがないといけません。それだけに情報が入ってきてすぐ行動に移れたら高い確立でキハダマグロをヒットさせることができます。
いかがだったでしょうか?
キハダマグロをルアーで狙う方法は状況によって様々で、準備する道具立ても変わってきます。しかし、釣り方は変わっても共通することはキハダマグロのような大型魚に挑む時は大型魚専用の装備が必要です。たいへん危険も多い釣りのため、安全面・天候対策も万全にしてから挑みましょう。