80年もの歴史を持つルアー、クローラーベイト。その歴史に設立僅か5年足らずのメーカーから発売されたルアーの名が刻まれました。レイドジャパン「ダッジ」。「カナモ」こと金森隆志氏が立ち上げたレイドジャパン初のクローラーベイト「ダッジ」はなぜこれほどまでにアングラー、そしてバスを魅了するのでしょう?
レイドジャパン「ダッジ」を解明する7つの鍵
陸っぱりにこだわった製品が特徴のレイドジャパン。そのレイドジャパン初のクローラーベイトとして世に送り出したダッジ。ダッジにはレイドジャパンのエッセンスが詰まっています。
①美しくリアルなボディ
「何だ、このおもちゃは?」クレイジークローラーなどクラシカルなクローラーベイトを初めて見た人はきっとそう思うでしょう。色んな種類があるバスルアーの中でもクローラーベイトの奇妙なフォルムは際立っています。しかし、レイドジャパンのダッジにはそのようなおもちゃ的な感じはありません。一言で言うと「羽の付いたシャッド」という印象です。レイドジャパンの他のルアーと同様に非常に美しくリアルなベイトを思わせるボディ。見るからに「デカい!」通常のビッグクローラーベイトと比べるとコンパクトに作られています。このリアルでコンパクトなボディと低重心にバランスされたウエイト。この二つの組み合わせにより可能となった短い移動距離でもよく動くロールアクションがダッジの大きな特徴です。
②精密なデザイン
レイドジャパンのルアーの特徴はリアルで精密にデザインされた物が多く、ダッジにもそのコンセプトは活かされています。ダッジは他のクローラーベイトと比べて極めて精密に作られているのです。特にクローラーベイトの命である羽にはレイドジャパンのこだわりが結集しています。通常のクローラーベイトに比べるとダッジの羽には柔らかく軽いレイドジャパン独自の素材が使われています。羽の取り付け位置、角度についても精密なバランスが取られており、そのおかげでデッドスローでもよく動くダッジ最大の武器を手に入れることができたのです。この精密さゆえに羽が壊れやすいという欠点もあるのですが、その対応としてレイドジャパンでは交換用パーツとしてダッジの羽だけも用意されています。
③こだわりのフック
レイドジャパンのこだわりはダッジに装備されたフックにも反映されています。クローラーベイトとしてはコンパクトなダッジですが、重さは1オンスあります。このボディとのバランスを取るためにはフックも大型を付けざるを得ません。大型のフックはバスに違和感を与え、フッキング率は悪くなります。これを解消するためダッジにはフェザーフックが標準装備されています。このフェザーにはレイドジャパン独自のかなり大きめのものが使用されています。フェザーによりカモフラージュされたフックは、バスに警戒心を抱かせません。また、フックにはテフロン加工が施されており、フッキング率を高めています。
④狙いはシャロー
ダッジの主戦場はシャローエリア。レイドジャパンが得意とする陸っぱりから充分に狙える場所です。岸際ギリギリの浅い場所で、ここだ!というポイントをしつこく何度も攻めるという使い方が基本になります。
⑤デッドスローで艶めかしく
ダッジのアクションについては「あくまでデッドスロー」これが鉄則です。先程も言いましたが、短い距離でもよく動くダッジの性能を最大限に引き出すにはデッドスローでゆっくりと(カナモ曰く「艶めかしく」)動かすのが効果的です。デッドスローでできる限り長い間バスの視界にとどまることがバイトを誘発するための鍵になります。いかにしてデッドスローで効果的なアクションを出させるか。レイドジャパンの開発スタッフが特にこだわったのがこの部分なのです。
⑥威嚇ではなく捕食
クローラーベイトの特徴はその大きなシルエットと羽によって生み出される音。それらがバスの攻撃本能を刺激し、テリトリーを犯す侵入者だと感じたバスが威嚇のためにクローラーベイトに襲い掛かる。クローラーベイトでバスが釣れる理由はこのように考えられてきました。しかし、ダッジで釣れたバスはそのほとんどがフロントフックにがっちりとフッキングしています。これは明らかに威嚇ではなく、捕食するためにアタックしてきたという証拠です。レイドジャパンのルアーの特徴である美しくリアルなボディに惑わされたバスは本気でダッジに喰い付いてくるのです。
⑦数釣りもOK
クローラーベイトは大型のものが多いため、アタックしてくるバスは大型のものに限られます。ダッジは普通のクローラーベイトよりコンパクトでスリムに設計されているので、30センチクラスのバスも果敢にアタックしてきます。つまりレイドジャパンのルアーが得意とする野池のアベレージサイズの数釣りさえ可能にしてしまう欲張りなクローラーベイトなのです。
いかがだったでしょうか?
最後にダッジの性能を充分引き出すための推奨タックルを挙げてみたいと思います。ロッドはMH以上の硬さで、岸際のピンポイントを狙うコントロール重視の釣りになるため長さは6フィート代。リールはデッドスローが基本の釣りなので、ギア比が6:1以下のローギアのものが使いやすいでしょう。