数あるPEラインの中でラパラというメーカーに注目して他との違いを検証しようと思います。ラパラはフィンランドの老舗ルアーメーカーです。今でもパートの従業員がスイムテストを行って出荷しています。PEラインを選ぶ時に浮かぶことがまず強度、そして値段、デザイン、メンテナンスではないでしょうか?
ルアーメーカーのラパラが考えるPEラインとは?
国産ではヨツアミ、ダイワ、サンライン、ユニチカ、東レ、シマノなどが商品を出しています。コーテイングされているラインとノーマルのものとの違い。最近人気のラパラのPEラインの長所と短所を釣り人の声でまとめたいと思います。
①値段
ラパラも含めて国内メーカーの価格は号数にもよりますが¥1500~¥3500程度です。巻いている長さはだいたい100m~200mくらいで収まっているようです。ラパラのPEは値段が安い割には品質がいいと言うことです。言いかえるとラパラのPEラインはコーテイングされたPEラインの中で一番安いところに位置づけられるということです。コーテイングされたラインの特徴は「張り」があることで使用者によってノーマルとどちらを使うかを決定します。
②強度
PEライン1号≒10lb(ポンド)≒5kgということが言えます。超強力ポリエチレン繊維を使用したPEライン、日本国内ではほとんどがダイニーマ(東洋紡など)が使われていますがラパラはスペクトラ(米:アライドシグナル社)を使用しております。どちらとも同一物質ですがラパラのPEラインは根がかりした時にラインを切る覚悟で竿と一直線に引っ張ったところ根こそぎ底のものを釣り上げたと言うくらいに強さには評判がいいようです。リーダーとの結束も締め付けがよくすり抜けることはほとんどないそうです。強度がライン径(号数)に比べて大きいことがラパラの特徴です。
③実践
ラパラのPEラインはコーテイング(ゴア混入など、比重を重くするための加工)が2~3回の釣行で取れるという声が多いです。それに加えて取れたコーデイングがガイドにこびり付いてたいへんだと言う声も多数あります。こしはあまりないがノーマルPEに比べればある、ある程度シビアに使ってもPEラインの毛羽立ちが少ないと言う声もあります。ノーマルな(コーテイングなし)PEラインはほとんどがダイニーマ繊維をそれぞれの方法で編み込んだもので性格もほぼ一緒ですがコーテイングされたラパラのPEラインやファイヤーラインなどはそれぞれスペクトラ繊維、ダイニーマ繊維をノーマルとは異なった方法で編み込んでいます。よく吟味した上での使用をお勧めします。ファイヤーラインは結束強度が異様に強く張りがあるラインなので糸玉の出現、ガイド絡みなどのトラブルが発生しにくくラインテンションをかけて巻かないと張力で出ることがあります。ゴーセンはコーテイングされていると気づかないようなラインで視認性がよく結束強度には問題ありません。張りはないですが使いこんでくると平べったくなる感じがあって太くなったと錯覚することもあります。微妙な羽毛立ちの仕方もします。
④デザイン(カラー)
ラインカラーは他社同様さまざまですがラパラのお勧めは視認性の良いピンクラインです。リールに巻いた時もインパクトがありますしキャステイングした後の軌跡も確認しやすいです。しかもこの色、魚には見えにくいらしいのです。ですから警戒心を解く意味でもお勧めのカラーです。夜間中心に釣りをするならライムグリーンが良いでしょう。ポリエチレン繊維なので染色は不可能です。塗装されているだけなので使っていると色落ちはします。日本の魚を「北欧の誘惑」であるラパラのラインで導くのです。ラパラはルアーメーカーなのでカラフルなコラボで誘惑(ルアー)するとテンションも上がります。
⑤メンテナンス
細い繊維の集まりであるPEラインですので羽毛立ちに注意する必要があります。「PEにシュッ」みたいなシリコン系もいいですが家庭用洗濯柔軟剤(ハミングなど)、買ってすぐそのまま漬けて使用すると長持ちすることもあるようです。リールから出て行かない部分のPEラインもあるのでその部分がスプール外側に行くように巻き替えることも長持ちの秘訣です。コーテイングが取れたのが気になる人は再びコーテイング剤を塗ったり、「ろう」などに通したら水もはじくからいいと思います。
⑥相性が合うルアー
基本的には中層から低層狙いのルアーがおすすめだと思います。表層を攻めるときにラインの方の比重が重かったら流れに左右されたりしますのでルアーの演出が釣り人の思惑通りいかないと思います。その場合は他のタックルにラインを変えて用意しておくといいです。重くするのはルアーを替えればいいけどルアーの方が軽くては釣りにならないと思います。。
いかがだったでしょうか?
ラパラのPEラインを使用するかどうかを決めるまでの順序としてはノーマル(コーテイングなし)にするのかコーテイング仕様にするのかを決めた後の選択になります。コーテイング仕様のPEラインの中で安い方のラインがラパラのPEラインということになります。