そのスマートな体型は槍の先を思わせることからヤリイカという名前がつきました。冬の船釣りといえばヤリイカといわれるほど釣り人を夢中にさせますが、道具立てが独特で釣り味も繊細なため、敷居の高さを感じてしまう人も多いようです。ではヤリイカの釣り方とテクニックはどういうものがあるのでしょうか?
ヤリイカの繊細なあたりを取るための7つの釣り方
ベテランのイカ釣り師が大量にイカを釣り上げているのは、それぞれのイカに合わせて行うテクニックがあります。他のイカに比べて繊細なヤリイカのあたりをどのようにして逃さないようにしているのでしょうか。それではヤリイカを釣り上げるための方法を説明していきます。
①ヤリイカ釣りのタックル
水深100~200mでヤリイカの繊細なあたりを取るため、竿は9対1または8対2ほどの先調子のイカ用竿2m前後です。(女性なら1.5mくらいがいいでしょう)リ-ルはPEライン4~6号(300m)の電動リ-ルを使い、オモリは大抵120号です。またイカ釣り独自のタックルとしてイカ角投入器があり、これがあると仕掛けをスムーズに投入できます。
②ヤリイカ釣りの仕掛け
イカ釣りの仕掛けには、ブランコ式と直結式の2種類があります(初心者はブランコ仕掛けが良いでしょう)一般的な仕掛けはブランコ式で11センチのプラ角を5~7本取り付けます。配色はブル-やピンク、グリーンなど様々な色を混ぜて使います。スルメイカが混じる場合もありますので14センチの仕掛けも準備しておいて、その日に合った仕掛けをいち早く選択することで釣果を伸ばすことができます。
ブランコ仕掛けハリスはフロロカーボン4~6号枝間は1.2m(枝間は1.5mが良いが長いと投入器に引っかかってしまいます。上級者は特別な投入器を作って釣りをしています。) 直結仕掛けはハリス10号が良いでしょう。角と角の間隔は1.5mです(直結仕掛けの場合は投入器に戻さず足元にどんどん取り込むため、糸癖がつきにくく絡みづらい太いハリスを使います)
③投入の方法
船長が反応を見て投入の合図を出しますので、他の釣り人に出遅れないようにすることです。遅れると間に合わないこともありますし、混雑時はオマツリの原因になります。ヤリイカは速く着底した仕掛けに乗ることが多いので、一番に着底させることが出来たら同時に乗ることもあります。
④着底時のあたりに集中する
ヤリイカは突然落ちてきたプラ角に最も反応し、着底と同時に乗ることが多いです。あたりをきちんと取るためには、オモリが海底につく少し前から糸の出る速度を落として着底時の糸ふけを出さないようにします。着底したら同時に巻いて糸を張り、ゆっくり竿先を上げて聞き上げます。乗りの良い時はこの時点で既にヤリイカが乗っている事が多いので、そのときは乱暴な動作でヤリイカを落としてしまわないように低速で巻き上げに入ります。
⑤誘いの動作に移る
ヤリイカの誘いはソフトにシャクルのが基本です。(反対にスルメイカはシャープに誘う方が乗りが良い)着底時にあたりがなければ、ソフトに小刻みにシャクリながら上げて止めることを繰り返します。これであたりがでない場合は、10~20m巻き上げてイカの視界から仕掛けをなくし、再度落とすと乗ってきます。その日に合ったヤリイカ釣りのヒットパターンを探っていきます。
⑥ヤリイカの取り込み方法
ヤリイカ釣りで一番難関なのが仕掛けの取り込みです。取り込みが苦手でバラしてしまうケースも多いようです。注意することは、まず巻上げが止まってからでは無く、残り10m切った時点でキーパーに掛け、手で竿先を持ち上げてテンションを吸収するようにして糸をゆるめないようにすることです。直結仕掛けの場合は少しでもテンションを緩めると外れてしまいますので、テンションが緩まないようにリズムよく取り込むようにしましょう。(直結仕掛けは絡みにくいので、どんどん足元に取り込むようにしてください)
⑦サバの対策
イカ釣りにはサバの対策が必要です。サバはブランコ式だとプラ角を飲み込んでしまいますので、サバが多い場合は飲み込めない直結式に変えてヤリイカ釣りを再開してください。
いかがだったでしょうか?
ヤリイカを釣り上げるポイントはとにかく他の釣り人に遅れないように早く着底させることです。後の動作や感覚は実戦で鍛えて慣れるしかありませんが、最初はオマツリ防止の為にも角数は少なめにして、まずは効率良くヤリイカを釣り上げるようになる事を目標にしましょう。